安全装置設置でマーク表示/国会エレベーター

(共同通信 2019/03/20)

 国会議事堂や議員会館など国会が所有する施設のエレベーター計130基の大半で、扉が開いたまま昇降する戸開走行事故を防ぐ二重ブレーキが設置されていない問題で、衆参両院は20日までに、設置済みのエレベーター17基に二重ブレーキを備えていることを示す「戸開き走行防止」マークを付ける方針を決めた。
 国土交通省は2016年9月の通知で「エレベーター内の見やすい場所」にマークを表示して活用するよう呼び掛けていた。衆参両院は取材に対し、通知を受けてすぐに対応しなかった理由を「任意の制度であり、検討中だった」と説明。参院では今年2月中旬から順次表示を始めている。
 ただ、表示場所について識者からは問題点を指摘する声も出ている。国交省の通知に従ってマークを付けたとしても「エレベーター内」では利用者が乗り込んだ後でなければ見られないためだ。
 エレベーター事故に詳しい主婦連合会の河村真紀子事務局長は「乗る前に二重ブレーキの有無が分かり、使うエレベーターを選べるようにするべきだ」として外側に表示するよう提案。国交省の担当者は「表示の場所はエレベーターの外でも構わないと考えており、時機を見て通知の文言を変更したい」としている。
 二重ブレーキの設置率は国会全体で13%(130基中17基)にとどまり、民間の設置率20%程度や中央省庁の主要庁舎の同24%を下回っている。議院別では衆院5%(80基中4基)、参院26%(50基中13基)で衆院の遅れが際立つ。設置は09年9月以降の着工分に義務化されたが、国会のエレベーターはそれ以前に設置されたものが多い。